BDFミニプラント見学

府立茨木工科高校  2006年9月23日

廃食油から自動車燃料を造るBDFの機械を、茨木工科高校が導入し、実験が行われていると聞き、見学に行きました。休日にも関わらず、環境化学システム担任の山本先生と生徒たちが親切に説明して下さいました。
BDF精製にはアルカリ法と酵素法があり、茨木工科高校は酵素法。廃食油にメタノールと酵素を加えBDFを分離する方式とのこと。 新設の環境化学システム系に学ぶ生徒たちで環境倶楽部を作り、夏休みも休日も返上して実験に熱中。大阪市立大学の研究発表コンペに応募・・・指導する山本先生自慢の生徒たちが説明してくれました。
廃油とメタノールに酵素を混ぜ、撹拌機に入れて30℃に保って14時間ほどかき混ぜます。 反応が終了したドロドロの液体を取り出す。
しばらく置くと、比重の違いから分離が始まる。一番下にグリセリンが溜まり、その上に酵素、上部にBDFが出来る。 この機械では真空ポンプでフィルターを通して液体を吸いだす。すると酵素だけが回収される。
茶色いドロドロが酵素。1kg20万円もする高価な材料だけに、特に丁寧に回収する。200回ぐらい使用できるそうだが、少しずつ目減りする。 下にはBDFとグリセリンが溜まる。しばらくすると比重の違いで分離するので、それぞれに分けて取り出す。
上がBDF、下がグリセリン。間の膜が残った酵素。 副産物のグリセリンは純度が高いので、化粧品の材料として利用が可能。右端の小瓶が酵素。特許技術でできた酵素なので高価とのこと。
酵素自体は反応せず、触媒のような役割らしい。 出来たBDFをデイーゼル耕運機に入れて実験。
見事エンジンが始動! 排ガスは天ぷらのにおいがする。40年前の耕運機は農機具販売店が提供。 ゴルフ用品店はゴルフカートを、ヤンマーが世界最小のディーゼルエンジンを無償提供して、現在茨木工科高校でBDFカートの成作が行われている。まもなく試運転が出来そう。ぜひ拝見したいものです。
 箕面市に隣接する茨木市にある府立の工業高校(現在は茨木工科高校)でBDF精製プラントを購入。生徒たちが中心になってBDF精製実験をしていると聞き、ぜひ見学を、とお願いして実現。北大阪エコネットと「菜の花プロジェクトみのお」などのメンバー8人がお邪魔しました。
 小さいけれど「酵素法」という新しい方式による精製で、BDFもグリセリンも製品の純度は高く、品質がいいそうです。課題は酵素が高いこと・・・。まだまだ改良の余地は多そうで、そのことが逆に教育には向いていると山本先生の弁。ヤンマーも積極的に研究に協力、エンジンや技術の提供など、BDFに力を入れているのは頼もしい限り。BDFカートもまもなく完成するようで、近隣の小中学校での環境教育に活用すれば大いに効果を発揮することでしょう。天ぷら油で車が走る・・・やっぱり夢があります。
 普段は高校生に身近に接する機会などほとんどない私たちですが、本当に熱心に研究する生徒の姿を間近に見、大人はみな感激しました。自ら学ぶことの面白さを見つければ、好奇心の塊である子どもたちはほうっといても科学の面白さを追い求めます。機械を見学に行きましたが、探究心に燃える生徒たちの見学のほうが興味深かったかもしれません。山本先生、生徒のみなさん方、ありがとうございました。